唐突ですが、IHクッキングヒーター特有の加熱ムラってご存知でしょうか。
私自身、恥ずかしながら最近まで全然知りませんでした。
今日はIHクッキングヒーター特有の加熱ムラについて、我が家で少し検証してみた結果をレポートさせていただこうと思います。
最初に結論を書いてしまいますと、確かに加熱ムラはあります。
そして、同じ「IH対応」を謳うフライパンでも製品によって大きく結果が異なることが分かりました。
1.IHクッキングヒーターの加熱ムラ
「IHクッキングヒーター 加熱ムラ」でググると沢山出てきます。
その中で一番分かりやすかったのは、長野県松本市にある松本ガスさんのページの説明(ガス会社さんのページなので、ガスコンロがいいですよ!と全力で仰っていますが)。
松本ガスさんのページより
ガスコンロはフライパンの全体が炎に包まれて熱せられるけど、IHの場合は外周部と中心部とで大きな温度差ができてしまうとのこと。
IHクッキングヒーターの場合、コイルに電流を通して発生させた電磁波でフライパンを熱するわけですが、電磁波の強さは発生源からの距離の2乗に比例するので、こうした現象が起こるのかなと思います。
2.加熱ムラを検証してみた!
原理的には加熱ムラが発生することが分かりました。
実際のところ、どんなものなのだろうということで、実際に検証してみました。
(1)検証対象
今回は我が家に設置されているIHクッキングヒーターと、2種類のフライパンで検証してみます。
■ Panasonic IHクッキングヒーター ST373SK
2016年11月に新製品が発売されて、我が家に設置されている上記製品は既に販売終了しているようです(公式ページからは消えてしまっています)。
簡単に紹介させていただくと、オールメタル対応ではない(鉄・ステンレス対応)の幅75cm、3口IHタイプです。
取扱説明書は、こちらのページの「ST373SK」のところからダウンロードできますので、細かいスペックを確認されたい方はそちらを参照ください。
■ KEYUCA Runo フライパン
公式ページによれば、材質はフライパン本体が鉄で、「200VのIHクッキングヒーターに対応(SGマーク付き)」と明記されています。
フライパン本体の裏面の表示
裏面の表示でもIH対応であることが分かります。
鉄製ですが、かなり薄く引き伸ばされていて軽量でよさそうと思って、また表面のエンボス加工でこびりつきにくいという謳い文句に惹かれて購入しました。
が、私の使い方がよくなかったのか使いこなすことができず、どうしても焦げ付いてこびりついてしまうため、使用を断念した経緯があります。
■ ル・クルーゼ TNS フライパン
こちらも公式ページの説明によれば、「電磁調理器(IHクッキングヒーター)を含む幅広い熱源に対応しており、熱源を選びません。」とのこと。
フライパン本体の裏面の表示
こちらはコイルの絵でIH対応であることを示しているようです。
テフロン加工が施されたフライパン本体の底面に厚い鉄板がくっついていて、少し重いです。
ただ、IHクッキングヒーターではフライパンを煽ることはできないので、重さは特に問題なく、むしろ安定感がよいという長所になっています。
やはりテフロン加工の効果は素晴らしく、料理がこびりつくことがありません。
火の通りもよいような感じがします。
そのため、こちらのフライパンを常用させていただいています。
(2)検証方法・条件
加熱の様子が目で見てとれるように、今回はフライパンに水を入れて熱してみます。
具体的には、フライパンに500mlの水を入れて、火力7(2000W相当)で加熱してみました。
(3)検証結果
百聞は一見に如かず。2つの動画をご確認ください。なお、変化が分かりやすいように動画を2倍速に加工しています。
まずは、KEYUCAのフライパンから。
加熱を開始して40秒くらい(動画では20秒くらい)で、IHのコイル状に泡がつきはじめています。
90秒ほど(動画では45秒ほど)で沸騰し始めますが、沸騰による気泡がドーナツ型になっています。
続いて、ル・クルーゼ。
加熱開始から40秒くらい(動画では20秒くらい)で泡がつきはじめます。
ただ、IHのコイル状ではなく、ほぼ底面全体に一律に泡がついています(中央に直径2cmほど、泡がついていない箇所がありますが、KEYUCAの時とはかなり様相がことなります)。
そして、100秒(動画では50秒)くらいまでに、気泡は全面に広がり、沸騰が始まります。
その後の沸騰も中央部分が最も激しく沸騰していますがフライパン全体に広がっているのが印象的です。
3.まとめ「IH対応のフライパンでも全然違う!」
私自身、上述の検証結果は結構衝撃的でした。
どちらも「IH対応」なのだから、そんなに変わらないだろうと思っていたためです。
どうやらル・クルーゼのTNSフライパンの底面についている厚い鉄板が、この結果の差を作り出しているようです。
ル・クルーゼのTNSフライパンの火の通りがよく感じていたのは、この加熱ムラの少なさが影響していた可能性が大きいかも知れません。
ちなみに、鍋の場合は多少加熱ムラがあったとしても、対流により攪拌されるので影響は小さいのではないかと思います。
ただ、フライパンの場合、今回の検証では水を張っていますが、実際には水が張られるわけではないので、対流による攪拌は期待できません。
その意味で、フライパンは加熱ムラの影響を大きく受けやすいと言えるのではないかと思います。
4.おわりに
いかがでしたでしょうか。
簡単に実験できるので、IHクッキングヒーターをお使いの方は、是非ご自宅でも試してみてください(水を張る量が少なすぎると危ないので、フライパンのサイズにあわせて適量になるようにご注意ください)。
そして、ご自宅のフライパンの加熱ムラが大きい場合は、別のフライパンに替えてみるのもよいかも。
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6,000円(税抜)以上の購入で送料がかからないので、重たいフライパン2つを店舗まで買いにいかなくても済むのも嬉しいところかなと思います。
それでは、また。
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