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2016年4月2日土曜日

電力自由化、既存オール電化世帯は4年後大幅値上げの落とし穴?(2016/4/2)

みなさん、こんにちは。
ついに、この4月1日から電力自由化スタートです。

とは言え、オール電化住宅に住んでいて「電化上手」で契約している世帯にとっては、例えば東京電力さんから「「電化上手」にご加入のお客さまへ」として3月下旬に届いたお手紙(抜粋)にも書かれていますように、従来の契約を継続した方がお得ということで、なんだか蚊帳の外な気分です。


少し調べてみたところ、資源エネルギー庁さんの「電力の小売全面自由化の概要(2015年11月)」(PDF注意)の資料の12ページ目によると、「時間帯別・季節別の電気料金メニューが選択できる社会への移行は今後の重要課題 」とされているようです。

??

あれれ?

時間帯別・季節別の電気料金メニューって、まさに電化上手とかのことですよね?

昨年11月時点って、まだ各社の電気料金メニューが公表される前ですよね?

その時点で既に、時間帯別・季節別の料金は「今後の重要課題」という位置付けだったということ?

つまり、今、オール電化向けの魅力的なプランが出てきていないのは、既定路線ということですね。

しかも、この書きぶりだと、当面出てこなさそうです。

というわけで、オール電化世帯は、当面、電力自由化の波に乗れそうにありません。

が。

本当に蚊帳の外な気分でいてよいかというと、実はとんでもない落とし穴があると思うのです(実は、ここからが今日の本題)。

皆さま既にお気づきのこととは思いますが、ちょっと書いてみようと思います。


落とし穴1:2020年3月以降、どうなるか分からない


オール電化世帯の場合、今の時点では東京電力さんの言うように、電化上手を継続した方がお得です。

下の図(上述のお手紙に同封されていた資料より抜粋)によると、1割くらい違うようです。


この傾向は、太陽光発電(余剰買取)で昼間の使用電力量が少なくなる世帯では、より顕著に表れるのではないかと思います。

でも、いつまででも電化上手で契約できるわけではなくて、先ほどの「電力の小売全面自由化の概要(2015年11月)」(PDF注意)の3ページ目によると「自由化後も少なくとも2020年4月までは、今と同じ電力会 社・料金メニュー(=規制料金メニュー)でも電気を買える」ということになっています。

つまり、逆に言えば、2020年3月になったら電化上手が継続できなくなる可能性があることになります。

これ、すごく大事な情報だと思うのですが、届いたお手紙や資料には書いていないようです。

ちなみに、東京電力さんの「もっと知りたい!新サービスメニューQ&A」のページにFAQが載っていて、そこでは「今の料金プランは、いつまで続けられるの?」という問いに対して、「少なくとも2020年3月までの間は、これまでどおりご利用いただけます。」と書かれています。


落とし穴2:新規契約者は既に新料金プランを強いられている


オール電化世帯でも、この4月以降に契約する方は、従来の料金プランである電化上手では契約できず、新料金プランの中から選ばないといけません。

多くの方は、スマートライフプランをお選びになるのでしょう。

これってつまり、オール電化の新規契約世帯と既存契約世帯という消費者の間で不公平が生まれているわけですが、消費者が分断されてしまっているというのは、結構怖いことだと思うのです。

だって、2020年3月になった時に、電力会社さんからすれば顧客間の不公平はできるだけ是正したいところだと思いますし、所管している経済産業省さんや資源エネルギー庁さんだって、不公平をそのままにするわけには行かないと思います。

そして消費者の側も、新規契約世帯は、当然「不公平は是正すべき」とお考えになると思います。

私の勝手な憶測ではありますが、この消費者間の不公平問題を考えると、2020年3月以降も電化上手をさらに継続できるようにするというのは、ものすごく難しいのではないかと。

もちろん、2020年3月になった時に、新料金プランを電化上手と同じ水準に値下げして不公平を解消できればそれでよいわけですが、それができるくらいなら、今でもそうしているはずです。

それができない事情があるからこそ今の設定になっているのだろうと思います。

結論!!


というわけで、私は、今のままだと2020年3月にオール電化の既存契約世帯は大幅値上げとなる可能性が非常に高いのではないかと思っています(もしくは、電化上手の内容を4年間かけて段階的に値上げしていって、いつの間にか不公平が解消されている、ということになるかも知れません)。

でも、このまま黙って値上げされるのを待っているというのも・・・。


この問題の解決の鍵は(これもまた勝手な推測ですが)、資源エネルギー庁さんの資料の「時間帯別・季節別の電気料金メニューが選択できる社会への移行は今後の重要課題」という記述にあるのかなと思います。

電力会社さん以外の新電力さんが電化上手に匹敵するような価格で提供できる競争環境が整いさえすれば、電力会社さんも同じような価格に値下げせざるを得なくなると思いますので。

そうすれば、消費者としても、みんなハッピーですしね。

その意味では、なぜ「時間帯別・季節別の電気料金メニューが選択できる社会」に今すぐ移行できないのかがとても重要なのでしょうね。

もうちょっと調べてみて、何かわかったらまたレポートさせていただこうと思います!(どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示くださいませ!)


ちなみに、オール電化世帯(特に+太陽光発電(余剰買取)な世帯)については上述のとおりですが、電気・ガス併用だったり、日中の使用電力量が多かったりする場合は、電力自由化後の新メニューの方がお得になる場合も、もちろんあると思います。

東京電力エナジーパートナーさんのページで東京電力さんの新料金メニューをチェックすることができますし、電力比較サイト エネチェンジさんのページで他の新電力さんも含めた比較ができますので、ぜひぜひ、そちらもチェックしてみてください。

それでは、また。^^


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6 件のコメント:

  1. はじめまして!
    Fujisawa SSTは、たびたび自転車で通りがかりますが、街並みが美しいですね。これからまだまだ発展が楽しみですね。
    我が家も電化上手で特に変更する必要がないと思っていたところでしたが、4年後の値上げの可能性はノーマークでした。
    有益な情報をありがとうございます!と言っても、対策は競合他社さんが頑張ってくれるのを祈るしかない感じですが・・・
    また、お邪魔します。同じ地域のブロガーさんの更新はとても楽しみです♪
    (もし、誤って二回コメント投稿していたらすみません。)

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    返信
    1. まっしんはやぶささん > コメントありがとうございます。
      街並みのこともありがとうございます。なんだか嬉しいです。^^
      まっしんはやぶささんの「奇跡のマイホーム建築記録」も拝読させていただきました。節電能力、本当にすごいですね。羨ましい限りです!!その性能なら、4年後に多少値上がりしても、ダメージは小さいかと。最も効果的な対策はおうちの性能なのかも知れないですね。
      お近くということで勝手に親近感を感じてます。また遊びに来ていただけるようなちゃんとした記事を書かないと。(^^;
      私も、またお邪魔させていただきますね。

      削除
  2. Maruさん
    私のブログにわざわざお越しいただきありがとうございます。
    辻堂周辺の開発の充実っぷりは、茅ヶ崎市民からすると羨望の眼差しでございます。
    我が家の節電効果は、まだブログでも完全に紹介しきれていない太陽光の導入効果も大きいんです。
    お近くで親近感を感じるのは、同じくです〜
    自転車でFujisawa SST近くを通るときは、サンドラッグ辻堂元町店の前の吉野家によく立ち寄ってるんですよ(笑)

    ではではまた〜♪

    返信削除
    返信
    1. まっしんはやぶささん
      再びのコメント、ありがとうございます。
      お隣の茅ヶ崎市さんは、「茅ヶ崎」という言葉の響きがいいなって思ってます。藤沢や辻堂は、何となく言葉としては地味なイメージが・・・。勝手な印象ですけれど。
      太陽光のお話、ニシオカさんのお話、楽しみにしてます。それでは、また。^^

      削除
  3. こんにちは、はじめてお便りします。
    東京電力の電化上手を契約しており、毎月使用料と料金をエクセルに入力しているのですが、今月は金額が合わないので もしやと思い"東京電力値上げ"というような検索をしていたところこちらの㏋にたどり着きました。(ちなみに値上げは石油石炭税の増税にともなう電気料金の一部見直し(2016年6月1日適用開始)でした。1kWhあたり0.09円(税込)増加します。だそうです。旧契約者のみを対象に値上げをしたのでしょう。)

    私も4年後の値上げの可能性の件は知りませんでした。まさにやられた!と思いました。もともと電化上手等の夜間割引は負荷調整が困難な原発が発電量の6割を占めていた頃に(余剰電力を消費させるために)できたプランですので、発電量0の今私たちは売るだけ損な赤字顧客なのでしょう。実際どの電力会社もオール電化プランは他地域の受け付けはしていないようです。
    恐らく、かなりの原発が再稼働しない限りはオール電化向けのプランは負担が増す方向でしょう。(新電力で原発はあり得ないでしょうから新電力は期待していません)
    確かにスマートメータや取付の無償費用を顧客が負担することを考えれば新旧どのプランも負担増にせざるを得ないでしょう。そう考えると電力自由化は殆どの消費者にとってはマイナスですね。
    長々と失礼しました。また新しい情報などありましたらUPをお願いします。楽しみにしています。

    返信削除
    返信
    1. ソラ使いさん > コメントありがとうございます。
      「石油石炭税の増税にともなう電気料金の一部見直し」なんてものがあったのですね。全く気付いてなかったです。
      情報、ありがとうございます。

      電気代は、なんだかどんどんと値上がりする方向で困ってしまいますよね。
      ご指摘のとおり、電化上手等の時間帯別料金が値下がりする要因は見当たらないので、このまま順当に行けば値上がりしてしまうのかなと思います。
      それでも、電力自由化なしに総括原価方式でどんどんと値上がりしていくよりはマシなのかも知れません。市場の競争が起きてくれるとよいのですけれど。
      また何か気づいたことがあったら、記事にさせていただこうと思います。またぜひお越しくださいませ。^^

      削除

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